日本線維筋痛症学会について

日本線維筋痛症学会理事長就任に際して


一般社団法人日本線維筋痛症学会
理事長
横田 俊平

 第10回日本線維筋痛症学会が成功裏のうちに終わり、10年間本学会を引っ張って来られた西岡久寿樹理事長の後の理事長をお受けすることになりました。この10年間を「線維筋痛症」と言う疾患の認知、啓発の時代としますと、これからの10年は学会基盤の確立と本症の病態生理学的解明と新たな治療法の導入の時代になるかと思われます。そこで、いくつかの委員会活動を立ち上げるとともに、また、いくつかの臨床的に類縁関係にあると思われる疾患(慢性疲労症候群、脳脊髄液減少症、ヒト・パピローマ・ウイルス関連神経免疫異常症候群など)との異同を含め病態生理を明らかにしていければと考えています。幸いにして、本学会は医師のみならず多職種の方々の参加する学会となっており、それぞれの特殊性を生かし、また、その統合を図る組織として役割を果たしていければよいと思っています。
 委員会活動としましては、今後の本学会の為すべきことを検討頂く「将来構想委員会」、 長年にわたる松本美富士先生のご努力で出来上がった「線維筋痛症診療ガイドラン」の改訂作業を引き続きすすめていく「ガイドライン委員会」などの設置を予定しています。時あたかも「慢性疼痛」に関する基礎医学研究の躍進、「ストレス反応」に関する新たな生体制御系の発見など、線維筋痛症を理解する上での神経科学的な発展が大いに進展する時代に突入しています。本学会がより科学的な基盤を得て、さらに発展するよう微力ですが力を尽くしていきたいと思います。学会員の積極的な参画をお願い致します。

平成30年11月